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IT中小企業の初任給と内訳にひそむ罠

私は大学卒業後、IT系の中小企業にプログラマーとして新卒入社しました。
IT企業の初任給は実際どれくらいなのか、気になる内訳を特別に公開してしまいます。
さらに、当時の私が知らなかった初任給の罠についても解説していきます。

目次

実際の初任給の額と平均初任給との比較

それでは早速、当時の初任給の額を公開します。

[chat face=”profile201810.jpg” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]初任給は 198,000円 でした。[/chat]

平成21年の初任給を高校卒以上の学歴別にみると、以下のとおりになっている。

男女計 大学院修士課程修了

大学卒

高専・短大卒

高校卒

228.4千円(対前年増減率1.1%)

198.8千円(0.1%)

173.2千円(2.1%)

157.8千円(0.1%)

参照:厚生労働省 平成21年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況

その年の大卒の初任給の平均が198,800円でしたので、ほぼ平均の額と言えます。
地方の会社にしては、まあまあ良い方なのではないかと思っていました。
・・・そう、入社前までは。

初任給の内訳の実態

初めての給与明細

それでは、入社して初めてもらった4月分の給与明細を見ていきます。

[jin-fusen3 text=”支給項目”]

基本給 143,000
住宅手当 45,000
精勤手当 10,000
通勤手当 7,950
総支給額 205,950

[jin-fusen3 text=”控除項目”]

健康保険 8,200
厚生年金 14,996
雇用保険 824
所得税 3,760
旅行積立 3,000
控除額 30,780

[jin-fusen3 text=”差引支給額”]

差引支給額 175,170

[chat face=”profile201810.jpg” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]手取り17万は想定の範囲内だけど、なんか基本給低くない!?[/chat]

初めての給与明細、基本給以外の手当がやけに多くて、何なんだこれは・・・?としばらく考え込んでしまいました。

給与明細の解説

明細の中から、特筆すべき項目について解説していきます。

  • 住宅手当
    私の会社には格安で住める社員寮はありましたが、住宅補助はありませんでした。
    そのため、この住宅手当なるものは謎でした。
  • 精勤手当
    こちらも謎の手当で、役員以外についていました。
  • 通勤手当
    私は電車通勤だったため、1ヶ月の定期代分実費で手当がついていました。
  • 旅行積立
    社員旅行のための積立が、毎月の給料から引かれていました。

基本給を下げるために、住宅手当や精勤手当が設定されていた。

会社側としては、基本給はなるべく抑えたいものなのです。
その理由は、次の項目で説明していきます。

基本給が低いとデメリットだらけ

残業代も、ボーナスも、退職金も、基本給がベースとなっている。

例えば、初任給が20万円で別々の会社に勤めるAさんとBさんがいたとします。

  • Aさんの初任給は、基本給が20万円、手当はありません。
  • Bさんの初任給は、基本給が10万円、手当が10万円です。

AさんもBさんもボーナスは2ヶ月分もらえます。

  • Aさんのボーナスは、基本給20万円×2ヶ月=40万円
  • Bさんのボーナスは、基本給10万円×2ヶ月=20万円

このように、初任給が同じでも基本給が異なると、何倍もの差が生まれます。
特に、IT業界は残業が多いので、たくさん残業したところで基本給が低ければ、残業代も些細な額となってしまいます。
ボーナスや残業代が積み重なって年収として見たときに、非常に大きな差となるのです。

このように、会社側は従業員に支払う賃金を抑えるために、手当を増やして基本給を下げるという手法を取るわけです。

まとめ:初任給ではなく基本給に着目すべし

就職活動をしていた頃の私は、初任給の額面しか見ておらず、基本給はちっとも意識しておりませんでした。
基本給が低い会社に入ってしまったことで、同じ現場で同じように働く他の会社の人と比べては、給料の低さを惨めに感じていました。
就職活動の際には、初任給ではなく基本給に着目するようにしてくださいね。

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