当ブログでは、女性エンジニアに向けた記事を多く書いています。
しかし、女性エンジニアは男性エンジニアに比べると圧倒的に少数です。
結婚や出産で退職して減るだけでなく、目指す女性がそもそも少ないのです。
私が新卒入社した会社だと、毎年の新入社員の男女比は7:3くらいで、それでも他社に比べれば女性の割合が多い方でした。
いったいどれほどの女性エンジニアが当ブログを読んでくれているのだろう?と、女性向けの記事を書くことをためらうこともありました。
それと同時に、
としばしば考えてきました。
ハードで残業が多いという理由で選択しないということも考えられますが、それ以前にプログラミングに関心がある女性はどれほどいるのでしょう?
そんな中、男女脳について書かれた一冊の本に出会いました。
と、新たな切り口を見つけられた気がしました。
男女脳の違いのみを理由にして、「だから女性エンジニアは少ないんだ!」と結論づけるつもりはありませんし、説得力にも欠けるでしょう。
- 男女脳とはなんぞや?
- ほんの少しだけならそういう要因もあるかもね〜
- こういう捉え方も暇つぶしには面白いかもね〜
とサラッと読み流していただける方のみ、どうぞ先へお進みくださいませ。
男性脳、女性脳とは?
この記事を書くにあたり参考にした書籍が、メンタリストDaiGoさんの『男女脳戦略。男にはデータを、女にはイメージを売れ』です。
男性脳、女性脳の違いを知って、違いを活かす方法が書かれています。
日常生活から仕事まで、あらゆる場面で役に立つ内容ですので、読んで得したと思える一冊でした。
脳には男性脳、女性脳がある。そしてそれぞれには特性があって、そのために男性脳と女性脳では発想も思考も行動も違ってくる。
出典:メンタリスト DaiGo『男女脳戦略。男にはデータを、女にはイメージを売れ』ダイヤモンド社 2014年
「男性脳」「女性脳」という単語は今まで聞いたことがなくても、「男性は論理的」「女性は感情的」といった内容はどこかで聞いたことはあるのではないでしょうか。
しかし必ずしも、男性=男性脳、女性=女性脳というわけではありません。
実際に、「男性の15%は女性脳、女性の10%は男性脳」という医学的報告もあります。
出典:メンタリスト DaiGo『男女脳戦略。男にはデータを、女にはイメージを売れ』ダイヤモンド社 2014年
自分や周りの人が男性脳なのか、それとも女性脳なのかの判断方法も、本に書かれています。
気になる方は、手に取って読んでいただければと思います。
私は判断の結果、女性脳でした。
大学も文系でしたし、論理的思考は苦手です。
そんな女性脳のエンジニアだからこそ、
と感じる場面はたくさんありました。
女性脳はエンジニアに必須の論理的思考が苦手
行動を起こす際、男性脳は「こうで、こうで、こうだから結果こうなるだろう。だから──」と論理的に考えて、「自分が取るべき行動はこうだ」と決めて実践します。
ところが女性脳の場合は、男性脳が考える「こうで、こうで、こうだから──」の部分を無意識に直感で感じ取ってしまいます。だからその部分を端折っていきなり「私はこうする」と、即行動に移ります。
無意識の直感ゆえに、どうしてそういう行動をするのか聞いても、「なぜって言われても直感なんです」と答えるしかないのです。出典:メンタリスト DaiGo『男女脳戦略。男にはデータを、女にはイメージを売れ』ダイヤモンド社 2014年
女性脳の私は、まさに直感で行動してしまいます。
コーディングも、とりあえず書いてみて、とりあえず動かしてみます。
頭の中でしっかり設計を理解して、コードを全部書いて、最後にデバッグして・・・というのがどうにも苦手です。
ちょっとコードを書いたらデバッグ、また書いてデバッグの繰り返しをしていました。
関数も、ちゃんと理解していないまま使っていることも多々ありました。
細かい仕組みまでは完璧に理解できていないけれど、必要な値は間違いなく取得できているので大丈夫、と直感による確信はありました。
男性脳のエンジニアなら、「こうで、こうで、こうだから──」の部分を一つずつ根拠に基づいてコーディングしていき、完成させることが得意でしょう。
一方、女性脳のエンジニアだった私は、「こんな感じだろう」と直感でコーディングしていき、完成させてしまいます。
コードレビューで細かく具体的に説明するのも苦手でした。
あくまで私の場合、です。
女性脳とプログラミングへの興味
私がこれまで関わってきたエンジニアを見ても、学生時代からプログラミングが好きで趣味でやってきたと話すのは、圧倒的に男性ばかりでした。
私は女性脳とはいえエンジニアの道を選んだくらいですので、平均的な女性よりはやや男性脳寄りなのかと思っています。
そんな私ですが、プログラミングを完全な趣味としては楽しめていませんでした。
プログラミングを学ぶ楽しさはありますが、仕事で必要なスキルだから勉強するといった意味合いの方が強かったです。
同じ会社で働いていた女性エンジニア(おそらく大半は女性脳)も同様で、三度の飯よりプログラミング!というタイプはいませんでした。
最新のスキルを求められない環境だったというのも大きかったでしょう。
誤解を招かないよう補足しておきますが、女性エンジニアの志が低いと言いたいわけではなく、あくまで下流のとあるソフトウェア会社における話です。
もっと上流やフリーでバリバリ活躍されている優秀な女性エンジニアも少なくありませんから。
まとめ:女性脳のエンジニアでも活躍することは可能
「男女脳の違い」といった観点のみで語る場合(実際にはそれ以外の要因が大きいです)、
よりエンジニアに向いているのは、論理的思考が得意な男性脳でしょう。
女性の90%は女性脳ですので、女性のエンジニアが少ないのも然りです。
ただ、本には以下のようにも書かれていました。
このように脳の違いによる適材適所で仕事を分担することが、仕事全体の効率アップにつながっていくのです。
ですから、プロジェクトやチームを組むときに、男性脳の人ばかり、女性脳の人ばかり集めてしまうと、仕事の効率にマイナスの影響が生まれかねません。出典:メンタリスト DaiGo『男女脳戦略。男にはデータを、女にはイメージを売れ』ダイヤモンド社 2014年
女性脳のエンジニアの私でも、プロジェクトやチームの一員として、必要な働きを出来ていたとは思っています。
実際、業務では常にプログラミングをしているわけではありませんし、ものすごく高度なスキルを求められる案件は一部でしょう。
設計書を作成したり、テストをしたり、パワポで資料を作成したり、フェーズによって様々な作業が生じます。
男性脳のエンジニアが苦手な分野で活躍することも、充分可能です。
自分のエンジニアとしての資質についてはずっと悩んできたので、この本に出会えて良かったです。
さいごに
女性脳の女性エンジニアは、本当に高度で複雑なプログラミングでは男性脳のエンジニアには敵わないかもしれません。
とはいえ、一般的な業務で必要とされるスキルなら、努力で十分カバーできると思います。
それに加え、デザインセンスがあったり、細かな点に気を配れたり、チームのメンバーと上手にコミュニケーションを取って重宝されたりすることも考えられます。
業界全体が人手不足なので、未経験者歓迎のIT企業はたくさんあります。
経験を積んである程度のスキルを身につければ、在宅で仕事を引き受けるようなことも可能となってきます。
家事育児と仕事を両立したいという女性にとって、理想的な職業の一つであることは間違いありません。